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 小姐の意味 

「小姐(xiaojie)」はシンガポールや台湾では「お嬢さん」のような意味。レストランでウエイトレスを呼ぶのにも使う。

以前、シンガポールで四川から来た同僚とチャイナタウンで昼食を取った際、自分が「小姐(xiaojie)」とウエイトレスを呼ぶと、一旦驚いてから同僚は中国大陸での小姐の意味は「自分を売る女性」 だと教えてくれた。大陸では「服務員(Fuwuyuan)」とウエイトレスを呼ぶ。

台湾では「服務員」と呼ぶと 主従関係が意識され、語感が良くない。小姐の意味が大陸で「お嬢さん」から「自分を売る女性」の意味になったのは文化大革命の時だと聞く。一般語である 「小姐」の意味があの広大な中国で 、大きく変わるほど、文化大革命時代は生きていくのが大変な時代だったのか 。

「食」が「吃」と乞食を連想させる漢字に変化したときも、やはり革命が有り 、同様に生きていくのが大変な時代であったのではなかろうか。そう考えると中国語の漢字で「先生」が男性を意味する「Mr」の意味になったり 、「聞く」が「匂いを嗅ぐ」と漢字の意味変化は、 実は自然に、ゆっくりと変化したのではなく、社会的な混乱とともに急激に変わったのではと考えられる。

日本語で似たような例が「大和魂」。精神論に頼り、無理して頑張るという意味とばかり思っていたが、日本の古典を読むと「物事を処理する実務的な能力」と訳され、大変意外に思った。意味が変わったのは第二次大戦期の昭和初期。言葉が乱れるのと社会的混乱は一緒に起こるのか。


参考:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%92%8C%E9%AD%82
http://kobun.weblio.jp/content/%E5%A4%A7%E5%92%8C%E9%AD%82