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投資案件の損得勘定 

3月12日午前9時、100万円投資し、1年後100万円のリターンが得られる投資案件(投資案件Aとおく)に佐藤さんが投資をした。その結果佐藤さんは一年後100万円投資を手にすることができた。彼は得をしたのだろうか?それとも損をしたのだろうか?

答えは佐藤さんが投資案件Aに資金を投下した時点で、その他にどのような収益機会が存在したかで状況は異なる。
もし投資案件Aと完全に同じ条件でリターンのみが異なる、たとえば一年後のリターン105万(投資案件B)が存在していたならば彼は5万円の収益機会を失ったことになる(投資案件Bと比較して)。佐藤さんが投資した時点で世の中存在した投資案件すべての条件が佐藤さんが投資した投資案件Aと同じであったならば彼は損も得もしていない。もちろん利子率がマイナスの投資案件(投資案件C)が存在していれば投資案件Cと比較して佐藤さんの投資案件Aは得であったことになる。

投資をする際に世の中すべての投資案件を考慮することなどできない。投資案件の組み合わせによって新たな投資案件が生成しうるならその数は無限大になる。だから考慮すべき投資案件の数は佐藤さんが認識できたものだけに絞ろう。

ではこの場合佐藤さんは投資案件Aによって得をしたのだろうか?結論は佐藤さんが認知できた全ての収益機会の中でリスクとリターンを考慮して一番条件のよいものが結果として投資案件Aという年利0パーセントであったならば、彼は与えられた条件(彼自身の能力も含む)の中で最適な行動をとったことになる。