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比較優位に基づく人生戦略 その三 Right place, Right time

社内で机を並べ同じような仕事をしているのに待遇が違う。正社員と派遣社員。大卒入社と高卒入社。親受け会社の社員と孫受け会社の社員。大企業と中小企業。給与の高い業界、低い業界、などなど。

同じ仕事なら給料は高いほうが良い。契約社員より正社員。孫受け会社より親受け会社。給与水準が低い業界より高い業界。仕事は同じでも給与は異なる。だから自分の実力だけでなく自分がどのグループに属しており、そのグループがどのような立場にあるのかに意識的である必要がある。どんなに足腰が強い人でも足場が崩れれば立ってはいられないのだから。「実力さえあればどこでもやっていける」。若者に受けが良いこの言葉は「マーケティング」の概念を根底から無視している。「どこでも」ではなく「どこにいるか」が実力の有無に関らずサバイバルを決定する現実があることも知っておく必要がある。

「どこにいるか」を考える際、自分は「国→産業→会社→自分」の順で考える。最初に来るのは「国」。国境は刑務所の柵なようなもの。貧しい国に生まれればどんなに努力しても貧しいまま。まして紛争地域に生まれたなら国境という柵を越えなければ明日の命も危ぶまれる。それでいて貧しくともテレビを通して先進国の豊かな生活が目の前に流れ続けようものなら極端な概念的思考に走るのも道理というもの。

日本国(1)で金融業界の(2)IT(3)として働く。自分の(昔の)立位置だ。
(1)は超高齢化と政府の無策で経済規模が急速に縮小に向かっており
(2)は会社の数が先進国全体で激減しており
(3)はインド人、中国人が強くまたクラウドという大きな技術革新が押しよせる

だから
(1)は海外に移住し、また“未来の波”に乗るため中国語を勉強し
(2)は自分の興味と確信し、より勉強することがそのまま個人のエンパワーメント
(3)もエンタープライズ並みのリソースが個人で利用できるエンパワーメント。

と考えている。(3)は難しい。最終的には高度に抽象化されたde factoなインターフェースが確立されると考えるが、その前段階でいろいろとでてくる。Javaのように最初は遅くて使えないと言われても実は未来のハードウエアの進化・トポロジーを的確に捉えており、時間とともに存在感が増す。そんなインターフェースが出現した初期の段階で的確に理解・判断するだけの基礎知識を身につけたい。