分析と統合

幼稚園の送り向かいの際、子供は道端に落ちている葉っぱや草を拾ってはバラバラにする。普通に歩いて20分の道でもこれでは1時間以上かかる。

葉っぱをバラバラに分解する過程は子供にとって貴重な学習機会だ。葉の匂い、硬さ、そして葉の構造。葉は引きちぎれば筋に沿ってバラバラになり、葉の根元から続く筋の部分と緑の部分に分けられる。葉っぱの持つ属性、構造。見ているだけでは読み取れない情報が分解という作業を通じて初めてあらわになる。

言葉も拙いうちから子供が見せる分解への意欲。人間の遺伝子に組み込まれた構造・属性への探求は既にこの時期から始まっているかと驚く。

人は分解を通じより根本的な要素を見出し、個々の要素の関係を知ることにより物事の全体像を深く理解する。

Reference:

文化としての数学 (光文社文庫)

現代数学対話 遠山 啓　

企業参謀 (講談社文庫)

畑村式「わかる」技術 (講談社現代新書)