Get Things Right

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Passive Income と Earned Income

前者は、働かなくても入ってくる所得、後者は働いて得られる所得。

シンガポールは税金が安い。且つ、手取りは給与の満額、受け取ることができる。税金の支払いは所得申告後、年に一度の一括払い。月々、給与の満額受け取ることができるのには感動した。

税金が安い分、社会保障は薄い。だからシンガポール人は「Passive Income」の構築に、非常に熱心。その筆頭が不動産投資。ただ、みんなが不動産投資で「Passive Income」を構築できるのだろうか?住む家が一つに、貸す家がもう一つ。みんなが二つの家を持てば家は人口の2倍あり、誰も貸せない。現実は、多くの外国人をシンガポールで働かせ、(会社借上げで)高い家賃を支払ってもらい、多くのシンガポール人は「Passive Income」の構築に成功している。ちなみに隣人は商用の不動産で「Passive Income」を構築している。

国民による国内に対しての「不動産投資」は資本を国内に留まらせ、国内で資本を環流させる。外国人に貸し出せば、国内に資本を留まらせる意味で一層効果的だ。この点は外国にお金が出て行く、国民の「外国債券投資」とは大きく異なる。

「Passive Income」の構築は、個人なら不動産。会社なら株式、社債投資。国家レベル(Sovereign Wealth Fund)はインフラ投資、石油,鉱山の採掘権など、主体の大きさによって最適な解が異なる。投資対象の価値に影響を行使する。投資対象の価値を享受(消費)する。投資対象の価値を推量るためには、適切なサイズがあるからだ。重要なのはマーケットプライスが下がったとしても「自分で使える」こと。「価値」を享受(消費)できればリスクの管理につながる。たとえば、不動産なら自分で住め、株式なら経営に影響を行使し価値を享受し、石油なら消費、備蓄すること。

日本では今後、年金・社会保障に於いて、国を頼ることができなくなる。同時に人は年をとれば働けなくなり、収入がなくなる。「閉塞感」という不明瞭な言葉は、将来に所得の当てがないことに対する絶望。まずは議論をする前に言葉を正さなくてはならない。

年をとれば必ず将来、働けなくなる現実があるのに、非労働所得を嫌悪する日本の風潮。マルクス主義の影響か。

シンガポールのように「不動産投資」で「Passive Income」を構築するためには広々とした住宅、美しい町並み、外国人が戸惑わない程度のコミュニティでもって不動産の「価値」を高める必要がある。東京では住居を高層にして、生活空間に「ゆとり」を演出するなど。最後に、なぜシンガポールは国全体で「ガーデン・シティ」、「クリーン・アンド・グリーン」を掲げるのか。自分はシンガポールが町並みの美しさと、国家の経済的な繁栄に因果関係を明確に見出しているからではないかと思う。