Get Things Right

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組織とリーダー  

大企業はピラミッド型になっている。上に立つものは常に少数で大きな権力、例えば人事権、決裁権、報酬の振り分け等を持ち大多数に影響を与える。だから上に立つ少数は優秀でなければならない。

問題は、どのような人を優秀とし、上に立つのに相応しいリーダーと呼べるのだろうか。

企業の文化は1)就業規則など文章に落としてあるもの。 (written code) 2)文章にはなっていないが、従業員は知っているもの(unwritten code 不文律) 3)文章にもなっておらず、意識もされてもいない無意識レベルで前提とされていること(アプリオリ)の、3つの階層に分けられる。

自分は優秀なリーダーは3)の無意識の階層に深く影響し、企業の文化をより本質的、創造的、そして生産的なものにすることができる人だと考える。

優れたリーダーから発せられる言葉や行動は、より本質的な前提に立っており意識、もしくは無意識にしろ、その精神が組織に浸透するにつき、企業の成功に貢献する。

会社組織でのよくある問題に「ひいき(favoritism)」がある。人を功績(merit)ではなく「好き、嫌い」で分ける。人間は感情の生き物だから当然である。人によっては当然過ぎて、意識もされない。「好き・嫌い」よりも「功績」という抽象的な物差しで、人を分けることは、誰もが自然にもっている考えではない。ある種の理想を植えつける作業が必要だ。

シンガポール人なら人種、インド人なら同郷、日本人なら学歴、そしてジーコ元日本代表監督なら海外組み・国内組みなど「好き、嫌い」は人によって様々。優れたリーダーはこれらを超えて、組織に方向と勢いをもたらすことがきる。それが真摯な態度だったり、カリスマだったり、「思い」や「理想」だったり。もしくは圧倒的な社内テクノロジーや優れた社内業績管理方法など影響を与える媒介も様々。

優れた無意識のレベルの前提が企業文化となり、より本質的なことに社内資源が振り分けられれば、企業の成長は加速するだろう。そしてそれは国、個人のレベルにも同様に当てはまると考える。

無意識の前提は、一度根付いた後に変えるのは用意ではない。だから「信じていたものが崩れるような経験」が、より優れた(普遍的な)前提に立つためには必要だと思う。しかし、できればそれは他人の経験から学びたいものだ。

参考

中国人のビジネス・ルール 兵法三十六計

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信頼する力 ジャパン躍進の真実と課題 (角川oneテーマ21)

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