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 インドネシア バンドゥン

知人が結婚するということで家族で、インドネシアのバンドゥンに行ってきた。街は山に囲まれ、火山のカルデラ湖の形そのまま。赤道の下にあるため、四季がなく、高地のため一年中、一定して涼しい理想的な気候。周りの山の中腹には別荘地が連なり、風もあり街の中心部と違い空気も悪くない。その美しさからジャワのパリと呼ばれていた。

初めてイスラム形式の結婚式に出席した。新婦側は1日目のお昼ごろから、両親に感謝を伝える、儀式がある。杖をもって部屋を歩き回り、両親の前で膝まづく。その後、水で清めの儀式。親戚で結婚している女性達が、柄杓で3回水を掛けたあと葉っぱで新婦を払う。水で清められた新婦は部屋に入り、その後男性の目には触れないようにする。(といってもカメラマンは入っていたけど)。自分はバティックというインドネシアの布でできたシャツを着た。

1日目の夜は、新郎と新婦の家族が、向かい合わせになって座り、贈り物(果物とか)の交換のあと、家族の紹介が始まる。新郎はジャカルタで大きな会社のサラリーマン。笑顔のつくりがサラリーマンぽく、都市に住む人の表情ってどこも似ているなと思った。親族でも中国人に見えたり、肌が浅黒かったり、おじさんの目が青がかってたりと、人種が入り交じっていることにインドネシアの歴史を感じる。事実、スンダ人やジャワ人、中国人の血が混じっている。夜はみんなドレスアップしており、よりフォーマルな服装だった。

2日目は朝7時からはじまった。新婦の親族は会場で待ち、新郎の親族はバナナの葉っぱを入口に下げたあと、列をなして入場してくる。男性の服装はスルタンのようなカッコをしており、帽子をかぶり背中には飾りの短刀を指している。スタイルにはジョグジャカルタとソロの2種類があり、帽子の形や服の色で見分けがつく。

席に座ったあと、役所から派遣された宗教者の前で婚姻届にサインをし、その後卵を足で割る儀式がある。部屋に入り族に挨拶をする儀式があり、その後、庭にある会場でスピーチが始まる。そして列をなし、壇上にいる新郎新婦に挨拶をする。途中、おもちゃのお金をもらい、新婦の両親からチャンドルという飲み物を買ったり(集めたおもちゃのお金を娘に渡す)、新婦の両親が棒を担ぎ、金物売りに扮してタワシを配ったり(嫁にいったからいらないよー!って感じ)と。とにかく長かったが、楽しくもあった。食事も洋風を中心に、特に牛タンの煮込みが美味しかった。

結婚式費用はすべて新婦側の家族が持つ。それを先に知っていたらご祝儀をもっと包んでいただろう。ヒルトンなど有名なホテルで会場を借り、シャンパングラスを重ねて、なみなみと注ぎ、お金の掛けることで結婚式の威厳を高めるより、式の威厳を伝統に求めることができるインドネシアは幸福だと思った。司会者が「タリマカシー、イブ(お母さん、ありがとー!)」と感動の泣きを誘う声の出し方はお見事。

時間があるときは、バンドゥンの大学をみたり、ショッピングモールにいった。お酒はサークルKのコンビニに売っている。ショッピングモールは無印良品カルフール、一流どころのブランドが入っており、世界中買えるものは同じだなと感慨深い。値段も安くない。街中の喧騒は発展途上国の趣があるが、走っている車や、ショッピングモール、レストランのレベル。そして高地にある住宅街をみれば街の印象は先進国のそれと変わらない。人口も若く、日本の2倍もあるインドネシアは大国になると聞いていたが、それを初めて認識した。