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シンガポール英語再考

A for America, B for Britain, C for China, ... M for Malaysia, L for London, R for Russia..... 

シンガポール多民族国家のもと英語を公用語としている。外国人の占める割合も多く(約20%ぐらいと聞く)多様な英語のアクセントが存在する。そのためシンガポール人は自分と異なったアクセントを話す人との会話を円滑にする知恵を備えている人が多い。

たとえばfifteenと言った後にone fiveと続けて言う。fiftyの後に続けてfive oneという。こちらが聞き返す前に取り違えやすい単語は繰り返したり、言い返したりすることが身についている人が多い。これは欧米人にはあまり見られない傾向だ。

シンガポール人が話す中国語、マレー語が混ざった英語はシングリッシュとよばれシンガポール人もスタンダードな英語ではないと認識している。「Visaカード、使える?使えるよ」をシングリッシュでは「Visa card, can? can 」という。can?と疑問形で使うときは語尾を少し上げ、「使えるよ」というときは短く鋭くcanと語尾を下げる。

スタンダードの英語は「Can I use visa card? Yes, you can」。疑問詞+名詞+動詞と文章の形だ。翻ってシングリッシュでは文章の形でなく単語、単語の会話だ。語調・語気とともに会話する。多様な文化が混じりあう国で語調・語気に頼る英語が作り出され、それが定着しているのは使いやすく分かりやすいからだろう。

ひとつ単語を言った後に相手に綴りを伝えることを惜しまない人が多いように見える。街を歩いていてM for Malaysia. L for London, R for Russia....と国名を使って相手に綴りを伝えている人を幾度か見かけた。綴りを伝える際すべての綴りを国名で統一していることに驚く。統一性のない単語を使用して綴りを伝えるより伝わりやすいのは間違いない。

シンガポールには相手に自分の英語を伝える技術・心遣いが蓄積されている。