Get Things Right

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信用創造による経済拡大は、お金の拡大だけでなく実体経済において売手と買手の信頼関係構築でも達成できる

国際貿易の際、商品が船積みされてから目的地にたどり着き、買手が受け取るまでに時間差がある。その際、いつの時点で買手は売手に代金を支払うべきだろう。売手にしてみれば、お金を受け取るまでの時間が長ければ買手の倒産リスクが大きくなり、買手にしてみれば、商品を受取り、確認してから払うのが当然と言える。売手の「本当に払ってくれるの?」、買手の「本当に商品送ってるの?」という疑問。売手と買手に十分な信用、そしてお互いの信頼関係がなければ、売買契約は存在しない。結果、経済規模は縮小する。

国際貿易に信用をつけるビジネスを銀行は行っている。Letter Of Credit。略してLCビジネス。具体的には売買契約の後、1)売手が商品の船積み後、船積み証明書を銀行に送付。2)証明書を受けて、銀行は特別口座に資金貸出という形で入金。3)商品が到着し、買手が商品確認。4)商品に問題がなければ、買手は銀行に通知し特別口座資金を売手に開放。

銀行が仲介者としてお金を貸出すため、船積み時点で買手はお金を払わず、また商品に問題があった場合、銀行という第三者が特別口座の資金を管理し仲裁するため、売買における信用が保障されている。

翻って個人単位で、相手の顔が見えないまま、商品売買を行なう様々なWEBサイト。AMAZON、EBAY、楽天など。そこでも、売買が成り立つための信用創造に余念がない。買手が売手に評価を与えるフィードバックの仕組みは、資本金や会社の規模などに頼らずとも、売手がビジネスにおいて信用を確立する手段となっている。またEBAYはエクスロ(escrow)サービス(支払金を一時的に預かり、商品が運ばれた時点で資金の開放)を提供している。Webは商品売買において前提となる信用の確立手段となっている。

この流れは商品のみならず、サービスにまで及んでいる。Elance、oDeskなどがその先駆けといえよう。サービスは商品と違い品質保障、デリバリーの強化が難しいため、商品と比べ格段に信用構築が難しい。しかし、ひとたびサービスにおける信用構築の仕組みがWebにより創造されれば、人々の生活に大きな影響を与え、また巨大なビジネスとなると思われる。先進国ではほとんどの人が、サービス業の従事者だからだ。個人的にはサービスが履行されない(バックアップの人もサービスを履行できない)場合、銀行などの金融業が事前に予測されるたキャッシュフローに照らし合わせて、劣化したキャッシュフローを補填する形で、信用を構築するのは可能と考える。サービス提供者の給料が低くければ、補填すべきキャッシュフロー額は小さいはず。