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 北京、泰山、曲阜、済南、天津 その3

泰山の頂上周辺には孔子を祭る孔廟がある。泰山の孔廟が「招財進寶」の場所になっているのには驚いた。中に入り、建物を見ているとそこで働いている人が、興味本位に「ハングォレン! ハングォレン!(韓国人)」と言ってくる。

北京の巨大書店、西単の北京図書大厦で中国古典の棚に行くと、論語はあまり数が多くなかった。また孫子より兵法三十六計が目に付く。兵法三十六計は知恵といえば知恵だが、処世術としての意味合いが強く、道を究めるというものではない。3階の語学書売場で、中国語教材を眺めていたら、地元の人と思われる老人がいきなり「觉得juede」と「得dei」両者とも動詞なのになぜ一つはde、もう一つはdeiと発音が違うのだと聞いてきたので驚いた。deiの方は「应该yinggai」の意味をもつがjuedeはその意味がない。だから2つは違う動詞だと答えといた。

ちなみにそこで買った中国語教材は「Travel In Chinese 」。カナダ人のマーク(中国名大山)がホストを務めるCCTVの語学番組をDVDに収めたもの。語法の説明も多く、よい教材。HandbrakeでiPhoneにDVDを取り込んで見ている。

済南駅で新幹線の切符を買うため並んでいると、前の人(割り込みで入ってきた)が「没坐Méi zuò」と言われているに分からないらしい。「没错Méi cuò」に聞こえるのか。切符売りの人が怒鳴りながら「没坐Méi zuò」と繰り返すと、「没事Méishìr」と彼は怒鳴り返した。席がなくても、立って乗れるのだ。似たようなことは、飛行機の中でもあった。スチュワーデスが「C38」というと聞き手は「C」が何のことかわからないらしい。

中国人は理解しにくい中国語を喋る人に、慣れていると思った。すくなくともあまり驚かない。エレベータで重量オーバーのため、最後に乗ってきたおじさんに「超载(違うかも)」と若い女性がいっても、まだ降りない。その女性が何度か言った後に降りたおじさんをさして、あの人「■■族だ」とその女性が笑顔で隣の友人に言った。北京には「牛街」というモスリム街がある。中国ではどの町にも大概、イスラム教徒がいるという。また顔も中東系で中国人のように見えないひともいる。つまり、中国人という枠が広いのだ。

だから、香港人、台湾人は自分たちのことを「中国人」と言わないのだと思った。横浜市民が、自分たちのことを神奈川県民と決して言わないように。アイデンティティは「優れている」と思われるもの自動的に選ぶものだから。自尊心を高めるために。