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ビジネスで使われる中国語 その一

 

外国語を勉強して思うのは、教科書で学べる 外国語には限りがある。ある時点で教科書から離れ、実際の現場でその言葉に触れないと、いつまでも使えるようにならないこと。振り返ってみると、人によって外国語を使うシチュエーションは異なり、大学生の会話と、社会人の会話の内容は異なるのだから、教科書で学ぶ言葉とはギャップがあるのは当然。以下、実際に職場で聞いた言葉で印象に残っているのも上げる。

 

■對事不對人 Duì shì bù duì rén

職場で部下が問題を起こしたとき、人の責任を問われる場面が出てくる。しかし人の責任を詰めても、その問題自体が解決するわけではない 。そこで社員の注意を、責任問題ではなく、実際の問題解決にするために「對事ー>物事(問題)に対して、不對人ー>人に対してではない」と向けなければならない。この言葉があるから、 人の責任を詰めることが、常に生産的・建設的な議論に結びつくわけではないことが共通意識となる。中国語には知恵が詰まっていると感じ入った言葉。

 

■沒大沒小  Méi dà méi xiǎo

 

先輩も後輩などの上下関係がきちんとしていない。礼儀がない というのが原義。ただ実際に聞いたのは、ある同僚たちが同じ職場で非常に長い付き合いなので、気心がしれて「沒大沒小」の関係になったと、原義から離れて良い意味で使っていた。

 

■救急不救窮 iùjí bù jiù qióng

 

「便宜一點,行不行?もっと値段下げて?」としつこく言っていたら、返された言葉。案の定、意味が聞き取れなかったので「わかりません!」と言ったら「英語ではHurry, No poorだ」と説明され「我更搞不清楚(よくわかりませんが)」と押し問答となり、結局会議に終わったあと、自分のノートに漢字を書いてくださいと、右隣に座っていた相手の会社の方に頼んで教えてもらった言葉。意味は「急ぎの用事は助けますが、金欠の用事は助けません」という意味。確かに急ぎの用事は、それは一過性であり、対応する方も急げばよいが、金欠はその人の恒久的な状態であり、それを助けても状態が変わるわけではない。お金に関わる実際的な慣用句は中国語にはあるのだなと、関心した言葉

  

■黨     尚+黑

 

上記漢字は、政党の「党」に該当する旧字(繁体字)。台湾で選挙が近づくたびに「政治には期待できないね」など雑談をしていたときに、教えてもらった言葉。英語にすれば「Yet still dark」か。日本語では「まだ、なお、黒い」。字体からして期待できないのが政党なんだと。そう考えると日本語や、大陸中国語では「期待できない黒」が、より偉そうな「兄」に変わったのは、実は意図的なのではないのか。