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台湾その2 故宮博物院

最初に見たのは仏像。腰を少し曲げて、まさにインドのヤクシ象と同じポーズをとっているのを見て、インドの影響を感じる。

陶器、鉄器、銅器、翡翠、石器などの歴史物が展示されていたが、鉄器は錆びて、陶器は欠けたりして古いものと思えたが、石器、翡翠はどんなに年代が古くても、時を感じさせない。特に石器は石器時代までさかのぼり、中国五千年どころではなく、万年のものがあり中国文明は突如出現したのではなく、 時代を重ねて形になったことを教えてくれる。

銅でできた楽器は、同じ形のものが音階ごとに大きなものから小さな物まで並べてあるたいそうなもの。太古の時代に自分が貧乏で何も知らないまま、こんなものを目の前で演奏されたら、その人の持つ権威に心服したかもと思う。直接感情に旋律は響くからだ。現代では銅鐸を叩いたり、ガチャガチャと銅や鉄でできた装飾品を身に着けて、その人の権威や位を表したりしない。銅鐸を持つものと、持たないもので大きな違いを意味するが、現代にそのような意味はない。

故宮博物院は所蔵品が多いため、定期的に展示品を変更している。いろいろな宝物があるが、地元の同僚は、食べ物に似た石が一番有名と教えてくれた。入り口には「天下為公」と掲げてある。 台湾が民主化 によって「天下為公」を制度的に成し遂げた事実は、中華文明の歴史上特筆すべきものがあると思う。