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後悔してから学ぶ中国語文法 其の一 床屋

英語のときにも、文法が曖昧で失敗したことはあったのだが、既に記憶にない。中国語は文法が簡単だと聞いたことがあるが、やはり文法は大事だという自戒を込めて、過去にあったことを忘れる前に書き留める。

外国で床屋に行き、外国語で指示を与えるのは緊張する。初めてイギリスで床屋に行き「I would like to have my hair cut 」と伝えたら、自分が思っている以上に短くされた。それどころか、たくさん切ったからと、散髪料を更に高くされたことを思い出す。日本語では、「頭をきる 」だから「I would like to cut my head」と言わないようにとだけ、考えていたのが失敗だった。短くしたくなかったら「I would like to trim a bit please」と寮に戻った後、シンガポール人に教えてもらった。「きる」はTrim かぁ、床屋なのにCutじゃないのかとちょっとした絶望感があったかと思う。

台湾で床屋に行き、「ちょっと短くきってください」という意味で「剪短一點」といったら、頭のサイドの地肌が見えるぐらい、短くされた。 人生で頭側の地肌が見えるようになったのは、小学校低学年以来だ。頭側を触ってみた際、思わず「あっ」と声を出してしまった。不覚。

「短」は形容詞で短いの意味、「一點」はちょっと、だからちょっと短くだと思っていたし、あの状況で英語で「Short a bit」と言えば、「make it short a bit」で、日本語と同じ意味。しかし中国語では「一點」がきって短くなったあと 、そこからさらにより「ちょっと」短くの意味になる。また難しいのが、「さらにちょっと」と言えば、スタート地点の「短い」という状態が基準点になるのだが、その基準点は話者の「主観」であり、どこが基準点になっているか、わからないので「さらにちょっと」でどこに到達するのかわからない。

考えてみると「多一點」で、より多く、「慢一點」でより遅くの意味なのだから、「短一點」でより短くの意味の方が、一貫性がある 。一點を英語のように、副詞ととらえるのではなく、中国語独特の語順が創り出す 体系に沿って、理解する必要がある。

あまり短くしたくない場合は 「修一下」もしくは「整理一下」。「一點」は「 有一點」とあわせて学ぶべきもの 。中国語は非明示的に「比較」が入る難しさが あると思う。

参考
http://blog.livedoor.jp/ertengjing/archives/51781138.html

http://kumo0719.pixnet.net/blog/category/1576451