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おすすめテレビドラマ(中国語学習)

英語を勉強していたときの失敗の一つは教科書を離れて、もっと多彩なコンテンツに早期にふれるなかったこと。念仏のように教科書を音読するのも大事だが、そればっかりだと学習に刺激がなくなり、また言葉は生活や文化と密接に繋がっていることが意識できない。中国語を学ぶときは意識的に映画やドラマを早い段階で見るようにした。以下、おすすめの中国語テレビドラマ。中国語を学ぶ人に参考になればと思う。

 

李小龍傳奇  (全50

 

イップ‧マンの映画で出てきたブルース‧リーの人が主人公を演じる本格的な伝記。海外ロケが多く、映画のシーンも再現され、中国のテレビシリーズの予算の大きさに驚いた作品。カンフーものが好きならば楽しめる作品。

 

https://zh.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%8E%E5%B0%8F%E9%BE%99%E4%BC%A0%E5%A5%87

 

 

西遊記2011  (全60

 

https://zh.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E9%81%8A%E8%A8%98_(2011%E5%B9%B4%E9%9B%BB%E8%A6%96%E5%8A%87)

 

妖怪が善人に化けて、玄奘が騙され、孫悟空玄奘を助けるという展開が何度も繰り返され、飽きてしまい、すべて見るのに2年程かかった。ただ西遊記の登場人物はやはり中国語で抑えておきたい。また龍とはドラゴンで口から炎を吹くものと、理解していた為、龍神が雨を降らせたシーンに驚いた。龍は火でなく、水なんだと。そしてこんな基本的ことも知らなかったとは。それだけでも西遊記を見てよかったと思う。

 

中国語の先生にそのことを伝えると「あたなの中国語が上級者に達した際には、西遊記の原文を読みなさい。西遊記の原文に使われている一文字一文字には、非常に美しい文字が厳選されている。それを鑑賞し味わうことができるでしょう」と言われた。勝手に自分の中国語はすでに上級者と思っていたが、その前提が崩され残念に思うと同時に、漢字文化に連なる美学をいつか、理解できるようになりたいと思った。

 

孫悟空はヒーロの役割を担っているが、完全な善なる存在ではない。悟空は無意味な殺生をしたり、善悪の判断が曖昧だが圧倒的な強さを誇っている。また情に厚く仲間を大切にする。そして何よりも数々の妖怪が騙そうとする企みに対して、事前に察知する非常に強い嗅覚を持ち合わせる。組と仲間を守る優秀なヤクザの親分のような存在。存在自体は善でないが、仲間を守れる。それが孫悟空というヒーローなんだと、新しい英雄のあり方に触れられた想い。

 

蒼穹の昴

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%92%BC%E7%A9%B9%E3%81%AE%E6%98%B4

 

浅田次郎原作、日中共同制作。西太后役はおしんを演じた、田中裕子。美男美女で固めている配役陣は見ているだけでも飽きない。皇帝に謁見するための、三跪九叩頭の礼はこのドラマで初めて知った。その他、孤独な為政者が祖廟へ話しかけるシーンや、科挙のシーンなど、文章だけでは得られない理解が得られれる。改革派と旧制派の争いなど、見るべきテーマは多いが、あとになって気づいたのが龍玉に託した「天命」というテーマ。清朝が滅びるのも天命であり、歴代の王朝も滅びてきた。中国語には「我的天! ,天啊 ,老天爺」など「神」ではなく「天」を使うが、「天」とはなにか、「天命」とはなにかを意識するのは中国歴史ドラマの主要テーマだと思う。またそれは中国人の美学を創っていると思う。